【完】お人好しな彼に、恋をしました。


「別に大丈夫だよ。鈴音ちゃんっていい子だと思うし」


『……そんなこと言うの、ふなすずに惚れてる男子くらいよ』



麻桜に今日のことを話すべきなのかな。
でも、鈴音ちゃんに何かしに行っても怖いし。



私は出来るかぎり平静を装う。


嘘が下手ってわけじゃないけど、動揺したらどもってしまうから。




「多分ね、あの子って人から誤解されやすいだけでただ、恋したいだけなんだと思う」


『あんたは、それでいいの?』