これで、いいんだ。 鈴音ちゃんの方が彼に釣り合っているし、何より私の気持ちは恋とか違うから。 それに、彼女の気持ちが嘘だなんて思えない。 鈴音ちゃんはペコッとお辞儀して立ち去ったけど、私はその場に立ち尽くした。 そういやカバン、教室に置きっぱなしだぁ…… 何の連絡もして来なかったし、麻桜はもう帰っちゃったかな。 ポケットから携帯を取り出してみる。