「どうして、私なの……?彼はモテる人だし、私にそこまで……」 「だって……遥希先輩が瀬野先輩を見る目は、私とは 違うんです。 この間先輩が走って校舎に戻っていく姿を、すごく大切なものを見るように目を細めてました見てましたし」 「いや、そんなの気のせいなんじゃ……」 「気のせいなんかじゃありません!私、これでも人を見る目はあるんです」 甲高い声で叫ぶ鈴音ちゃん。 彼女が過去にどれほどの男の子と付き合ってきたかはわからないけど。