彼女の、種梨くんに対する想いはそれほど本気なんだ。 私の言いたいこと、分かりますよね? そう、彼女の目は告げている。 「……最初は確かにカッコいい先輩を落としてみたい、そんなゲーム感覚な思いで柔道部のマネージャーはじめました。 でも、全然私になびかない遥希先輩や柔道にホントに一所懸命な遥希先輩を見ているうちに、私……本気で……!」 「……鈴音ちゃん、ひとつだけ聞いてもいい?」 彼女は不思議そうに私を見る。