何をするかって言うのは、まだ決まってない。



だけど垂れ幕っていう大きいポスターのようなものの色塗りなんかを手伝ったり。



充実はしたけど、気がかりなこともある。




鈴音ちゃんのこと。

あの日以来彼女とは会っていない。



種梨くんとは補講や準備の時に何度か合ったけど、目が合うことも話すこともなかった。



もしかしたら、もう知ってしまったのかな。





「琴葉、おっはよー」


「おはよ」


教室に着くと、やっぱり麻桜はいつものように化粧をしていた。