「あははっ!ありがとう、麻桜様。でも、ホントになんでもないんだ」 競技場を出てまた電車に乗って、アイスを食べに行く。 種梨くんと鈴音ちゃんがどうしてるのかは気になったけど… 鈴音ちゃんのように、『彼女』という特別枠を私は求めないから。 ただ、ひとつだけ願いがあるとすれば。 私が、彼の心の拠り所になれたらいい。 ううん、なりたい。