「てか麻桜、柔道好きだったっけ?」


「……はぁ」


いや、なんでそこでため息。



「あたしはねぇ、琴葉がいた方が彼のモチベーションが上がるかなって気を使って…」


「彼って誰よ」



「それは内緒ー!」



もうっ!何なのさっきから。




「私、帰るっ!」


「あ、こら!あとで真夏の雪だるまアイス買ってあげるから」



私は方向転換したまま立ち止まる。




「今なら確か2つ頼めば3つついてくるのになぁ。そっかそっか、琴葉はいらないのね」