どうして、ドキドキしてるんだ私は。 自分のことなのに、自分でわからない。 こうして並んで歩くのは、はじめてのことじゃない。 私より頭一つ分くらい背の高い彼。 身長さがあると、無理に目を合わすこともしなくていいから楽だ。 「今日はホントにありがとう。私テスト頑張るね!」 今まで私がやってた勉強法は効率が悪かったんだ。 これからは種梨くん方式でやってみよう。 「うん、期待してる。いい成績だったら教えてな?」 「真っ先に種梨くんに伝えるよ、その時は!」