鈴音ちゃんくらい可愛かったら誰にでも好きになってもらえるだろうに、どうして彼…種梨くんにこだわるんだろう。



恋という恋をしたことのない私の頭で考えても、答えなんて出るはずもなく。




時計を見ると、針は6時を指していた。

もう図書室は閉まってる、よね。





…私も帰ろう。
もう傘は手元にないんだし。



この日なかなか眠れなかったのは、鈴音ちゃんが私の過去をどこまで知っているのかとか、考えこんでしまったからだと思う。