【完】お人好しな彼に、恋をしました。


「…ハックシュン!」



「え、遥希くん風邪!?」

「おいおい、遥希大丈夫かよー」





……うん、これ絶対私のせいだよね。



翌日、予鈴ギリギリで登校してきた私が視界に捕らえたのは、くしゃみをする彼の姿。




だから傘なんていらないって言ったのに。



私なんてあのあと電車乗ってフツーに家に帰ったけど、何ともなかったよ。





「琴葉、あんた遅刻ギリギリじゃない」

「あ、おはよ麻桜」