まぁ、6月だし仕方ないよね。 それに、雨宿りしなきゃいけないほどの大雨でもないし。 買ったばかりの漫画は濡れないようカバンの中にしまう。 学校指定のカバンを頭に乗せ、そう遠くない駅へと向かって走る。 駅の改札がうっすら見えてきたところで、曲がり角から同じように走っている人が視界の端に映ったけど 足を止めることができずそのままぶつかってしまった。 「いたた……」 尻もちをついてしまい、膝丈のスカートが全面濡れてしまった。