【完】お人好しな彼に、恋をしました。


なんなの。
みんな疲れてないの?



私が体力ないだけ?





そう思って後ろの席のほうを見ようと振り向いた時、視界にはアップの種梨くんの姿。



「っ!?」


「ごめん、ここ座っていいかな?」


気にしているのは、どうやら私だけらしい。




なんで彼がここにいるのとか、ここってどこなのとか、聞きたいことはたくさんあったけど、驚きすぎて声が出なかった。



「倉季さんが俺の席でカラオケ大会はじめたから…座るところなくなっちゃってさ」