ここに来る前に、お兄ちゃんに教えてもらった。


こういう時は、面倒臭いことにならないように断れって。


「悪いですが、お断りします」


あたしは笑顔で申し訳なさそうに断った。


「え〜、いいじゃん!」


「遊ぼうよ!!」


しかし二人組は諦めてくれず、あたしの腕を引っ張って路地裏から連れ出した。


途端に太陽の光があたしを照らす。


あ…どうしよう…。目眩がする…。


抵抗できないあたしを、二人組はいいように街中へ引っ張っていく。


ダメだ、どうしよう…。


その時、背後から急に呼び止められた。