―――――――――――
――――――
2人での朝食を終え、食器の片付けをする。
何だか、もうすっかりこの家の家事があたしの仕事になってきている。
まだ少ししか一緒にいないのに、もっと前からここにいるような錯覚に陥る安心感。
それがこの家と彼にはあって……。
居心地の悪い人間界にはもういたくないと思ったはずなのに、
この家にならいてもいいなんて、おかしなことを考えてる。
「変なの……」
自分に自分で呟いて、クスッと笑う。
薄々感づいてたんだ――。
自分の気持ちにも、これからの運命にも……。
でもそんなこと、考えたくなかった。
今は…誰よりも安心する彼のそばにいたかったんだ――。


