恋したvampire

「慧くん…どうしたの?」


あたしが不思議に思って彼に問いかけると、突然彼の体が覆い被さるように倒れてきた。


「ちょ…!! 慧くん!?」


あたしが驚いて支えると、彼から荒々しい呼吸が聞こえてきた。


「悪…い…」


彼は苦しそうに声を絞りだし、あたしに体重をかける。


あたしは慌てて彼の額に手を当てた。


「すごい熱…」


あたしは彼を引きずるように、ベットに運んだ。


彼の寝室のベットに寝かせても、彼は苦しそうに息をしていた。


「大丈夫…?」


問いかけると、彼はニコリと微笑んで頷いた。