「お客様、いい加減にしてくれませんか?」 彼は 先程まで俯いていたが 今度はあたしの目を サングラス越しに ジッと見て言った。 「俺のこと、忘れたのか? …美月。」 「は?」 そんな事言われたって あたしは 「芸能界活動しています」 …的なオーラが漂ってる人なんか知らない。