そう、何も変わりもしない日……のはずだった。



「…なにしてるの?」


声のした方へ目を向けると、幼い女がいた。

女はきょとんとした目で俺を見ている。



なんだ、コイツ…

まさか、俺が見えるのか?

そんなバカな。

ただの人間の子などに俺の姿が見えるはずがない。



そう、何故なら俺は――――――――『妖怪』なのだから。