そのころ食料調達組である国王騎士、香月、リュンマ、シャランはヒサノの悲鳴を聞き付けて木々の合間を走り抜けていた。 ヒサノにもしものことがあったら大変だ、とまるで風のように走り抜ける三人。 走り出して数分もしないうちになにかキンキンと耳につく音が聞こえてきた。 いや、音ではなく、 「ヒサノの声…?」 「みたいですね」 「なんか叫んでるよ!急ごっ!!」 「おうっ!」 「はいっ!」 リュンマの掛け声と共に三人は風の如く走り抜けた。