黒龍Ⅱ








そんなあたしの涙を、
竜聖は何も言わずに
優しく拭うから。



あたしの涙は増す一方で。








「…ごめん、ごめん」



それに加えて、
あたしは謝ることしか出来ない。






自分は傷を負ってるのに。


そんな時でも
周りを気にして


"総長"


って。



そう気を使ってくれる竜聖が。




辛いのに笑って。


あたしに心配かけないように
してくれる竜聖が。







全部、
痛いくらい優しくて。