ギィィ 屋上の扉を開けた瞬間、 ぶわっと生暖かい風が あたしを包み込む。 「んーっ、」 軽く毛伸びをするけど、 やっぱり少し痛む左腕。 痛みが顔に出てしまったのか、 「まだ痛みますか?」 竜聖が心配そうに聞いてくる。 「うん、ちょっとね。 …右手だけで 片付けられる人数だと いいんだけど…」 そう、心配はそこだ。