"…俺は闇天狗側の人間だったんですよ"




今すぐにでも
涙が流れそうな顔でそう言った竜聖。






そんな竜聖の隣に座ると、




「竜聖が居てくれて良かった。


 あたしなんかより
 ずっと大人で、
 周りが見えてる。


 黒龍を支えてくれてありがとう。


 仲間になってくれて
 ありがとう」



そう言って頭を撫でる。




気づいたら竜聖は泣いてて、




「あの時、
 俺に手を差し出してくれた時。

 俺は麗さんに救われたんです。



 この人に付いていきたい、
 そう思いました。

 

 …だけど、
 麗さんから
 お父さんの話を聞いたとき

 本当に悔しかった。



 麗さんを苦しめてるのは俺で、
 
 麗さんが憎んでいるのも俺。




 俺は…
 麗さんの傍に居ちゃいけないんです。






 …そう分かっていても、

 俺は麗さんの傍に居たい。

 麗さんの力になりたい。

 麗さんに笑って欲しい。



 こんなわがままばかりの俺でも
 仲間だって、
 そう言ってくれますか」