「それじゃあ俺は戻るね。 みんなに指示は 出しておくから。 手当てしてもらったら そのまま帰るといいよ」 「…はい、 今日はありがとうございました」 戻ると言った悠さんに、 お礼を言った後 あたしはおじさんに支えられ 診察室へ。 ガラガラ 扉を開けた瞬間、 消毒の匂いでいっぱいになる。 「ここに座って」 おじさんが 用意してくれた椅子に座ると 「とりあえず、 パーカー切らせてね」 そう言って、 血で赤く染まったパーカーを 手当てしやすいように切り始める。