「わたしからしたら滝川くんも不思議」



横でヘラヘラ笑ってた滝川くんは



笑うのを止めて



顔にハテナマークでも浮き出てきそうなくらいにキョトンとした



「俺が...不思議?」



「うん」



「どの辺が?」



「だって、滝川くんは人をいじめるって言ったのに

わたしをいじめた事一度だってないから」



「俺を周りの奴らと一緒にすんなよ

嫌いかどうかなんて俺が決める事」



とかはにかみながら言ってわたしの頭をポンポンと叩いた



「お前にとっても俺が居ることで心強いだろ?」



「そうかな...」



「てっめぇ!」



「冗談だって滝川くんが居るおかげで

わたしは心強い」



滝川くんは目を丸くしてまたしてもキョトンとする



でも、次の瞬間にはあのはにかみ笑顔に戻ってた



「だろ!?やっぱ俺すげぇな」



「...」



「んじゃ、俺教室戻るわ」



そう言って立ち去っていった