Birth Day〜さよなら、悲しいあの日〜




「よし、そろそろ行こか」



洋太くんの言葉にわたしたちは食べた後を片付け食堂を後にした



「美雨…ちょっと来て」



昂くんに肩をポンと叩かれて腕を引っ張って人通りの少ない廊下に連れてかれた



「さっきの、あ、あのことなんやけど」



「う、うん」



「あれ、実はほんまなんや」



「で、でもさっきそんなわけないって」



「あれは洋太おったでな、洋太絶対騒がしいからわざとや」



そうゆうことか、でもわたしがもし昂くんと付き合ったとして



もし本当に心から好きになっちゃったらまた今までとおんなじように死んじゃうかもしれない



昂くんには洋太くん嘉陽ちゃんがいるから
この3人には悲しい思いさせたくない



「あ、あの、…



不意に唇に昂くんの人差し指が当たる



「それ以上言わんといて、振られるんはかんべんや、ただ俺の気持ちわかっとって欲しいな思っただけやで」



と、爽やかに歯を見せながら笑う



「オッケーしてくれる時言うてくれたらいいよ」



そう言って人差し指を唇から離して頭をポンポンとたたいた



「おし、戻ろか
あー2人で戻るんは洋太に感づかれるから、美雨先戻っといて」



わたしは昂くんと別れてあの2人の場所へ急いだ