「てかさーやっぱり龍哉卒業式にもこなかったな」



咲がポツリと呟いた言葉に龍哉の事を思い出す



別れたあの日から龍哉は一切学校に来なくなった



学校で時々聞く話では



また金髪に染めたらしいとか



覚せい剤とかで警察捕まったんじゃないのとか



退学したとか



けっこうたくさん噂を聞いた



わたしのせいだって思う



「あーまたわたしのせいでとか思ったっしょ」



咲わたしのおでこをパシッと叩く



咲が言った通りだ



「美雨が嫌いって言って振ったたのは本心じゃないんだろ?
なら、その後ちゃんとまだ付き合いたいって龍哉に話せばよかったんじゃん」



ごもっともだ



けど一回嘘ついたら戻れない



戻ることなんてできないよ



それに龍哉を失いたくないから



1番大切なあのひとを亡くしてしまうのは辛すぎるから



だから別れようって言ったんだ



ほんとは一緒に居たいんだよ