総長は意外とあっさりしてて、




“あっそ。辞めるならとっとと出てけ。”




と言って、総長室に戻っていった。





そうして、俺と雄吾は積乱を抜けた…。




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「今、俺は元気に過ごしてるけど……、」




菜月「けど?」




「雄吾は亡くなってる…。」





菜月「…なんで?」




「夜中見回りしてたら積乱の総長に会った…。



まさか組を持ってる組長だとは思わなかったよ…。



その総長の組だとは知らずに詐欺をしている男をとめたら、総長とその組員だったんだ。




俺と雄吾対組員100人、俺たちは勝ってた…。



かろうじてだけどね。




でも相手は銃を使ってきて俺を庇った雄吾は死んだ…。





…俺のせいだ…、俺のせいなんだっ…!




俺なんかいなければ!雄吾は死ななかったのに!



雄吾は俺を恨んでるっ…!




雄吾を殺した俺なんか生きてる資格なんか……、」















――バシッ






「いっ!……え?」




殴られた?なんで?




菜月「葉月、雄吾はなんのためにお前を庇ったんだ?



お前に生きてほしかったから庇ったんだ。



雄吾は自分の意思でお前を庇ったんだよ。」





「でもっ…!



学校でも雄吾は人気者で…、俺は地味な存在…。



意味を知ったやつらにはいつも言われたよ…。





“なんでお前なんだ!”



ってね…。」