――ガチャ
「…あ、あのさっ…、」
菜月「ゆっくりでいいよ。」
なつ姉、やっぱり優しいな…。
「ありがとう…。
でも最初に一つ聞いていい?」
菜月「うん、いいよ。」
さっきから疑問だったんだよね。
「さっきの、“俊太か雅、よろしく。”
ってどういう意味?」
菜月「あぁ、あれは、
周りがうるさいから携帯が鳴ってるのが気づかない場合ってあるでしょ?
だから携帯の音が聞こえるように持っててって意味だよ。」
なるほどね。
「そっか、…羨ましいな、そういうの。
……なつ姉が言った通りまだ白虎の幹部を信用しきれてない…。
もう結構いるけどね。
なつ姉だったら幹部より下端の方が仲が良いって気づいてるでしょ?
なつ姉が来る前は俺は幹部室より、下端がいる
方によくいたんだよね…。」
ここから昔の話になるね。

