葉月side
廉に、
“葉月、菜月のことハッキングしてくれ。”
って言われたとき俺は無理だと思った。
なぜかというと、
前にもなつ姉をハッキングしたことがあったからだ。
俺が中学三年生のときだった───。
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母さんと父さんがリビングで話してたのを聞いて調べた。
俺はなつ姉を覚えてなかった…、
いや、忘れていたんだ…。
父さんに、
“家出したんだ、あいつは。”
と、聞かされたとき、
俺は姉ちゃんっ子だからいなくなったと聞いて、
暴れまくった。
体力が尽きた俺は倒れて、
起きたらショックでなつ姉を忘れていたんだ…。

