目の前は真っ暗なのに自然と不安にはならない。 何故か、ここが俺の居場所だと思える。 この暗闇の中に、俺の大切なモノが ある気がする―――――‐‐‐。 『んー‥。』 あれ、ここ…俺の部屋だ。 さっきまでいた真っ暗な場所は? 夢だったのか? 「おはよ。」 重い瞼をあげるとそこには立香がいた。 『ん、おはよ…。』 分かった。 さっきまでの優しい温度。 安らげた理由。 居場所。 大切なモノの正体。 それは今、俺の瞳に映ってる。