モデルの仕事を辞めてからは、状況は幾分マシになったと言える。
外見をがらりと変えた。
自分をキレイに保つ必要がなくなったから、地味に地味に、華やかさからは程遠いところに自分を置いた。
私をいじめる嫉妬心という理由をなくした女の子たちは、恋だオシャレだと別のことに興味を移して問題は解決。
私が失ったものはこんなに大きいっていうのに。
なんであんたらは楽しそうにキャッキャやってんの。
こんな理不尽なことってない____!
あはは。
そんなふうに悔しがったっけ。
実際苦しめられたけど、仕事を続けられなかったのは単に私が弱かったからだ。
きっと、いい気になっていたんだ。
突き刺さる言葉も、引っ掛かるからこそ悔しかったし、うまく言い返せなかったのかもしれない。
注目を集めれば、敵も増える。
そんな当たり前の原理を、理解していなかった。
覚悟もないまま飛び込んだから、耐えられなかった……
そんなところなのかな。
ねぇ、私、大人になったでしょ。
こんなふうに考えられるようになったんだよ。
聞いてくれる人は、いない。
心を開いて話せるような友人なんてできなかった。
高校入った今でも。
中学で妬まれていじめられ、
高校で暗いといじめられ。
結果的に進歩してないじゃない。
2回も目をつけられる私って。
あはは。
もう笑うしかない。
あー、でもこないだ、謎の脱出したんだっけ?
前野たち急に謝ってきたりしてさ。
あはは、なんなんだろ。
あはは……
* *
昨日の夢は、過去の回想と私の声による心の代弁だった。
とんでもない悪夢だ___目覚めは最悪。
人と話さずに溜め込んでぐるぐるしてたからかな。わぁ、寂しい。
ていうか、最後らへんちょっと狂ってなかった?
やばいな、またキちゃってるな、私。
目がなかなか開かなくて、ベッドの上でゴロゴロする。
今日は土曜日だから、昼まで寝ていられる。
……のに。
ピンポーン
チャイムの音が耳を突いた。



