ドンッ



勢いよくあたしの部屋のドアが開く。
そしてあたしの布団を思いっきり剥ぎ取った。



「さぁ、起きて!お掃除の時間だよ!!」



嫌そうな目で奴を見る。
奴は仁王立ちで腰に手を当て、見下ろすようにあたしを見てる。



奴が大掃除マスター、小出 菜緒。



掃除が苦手なあたしは当然のことながら、部屋が汚い。



掃除しようとしても、出てきた漫画やらを読んで結局進まないというタイプの人。



それにひきかえ、菜緒は掃除好き。
週末は常に部屋の掃除をするらしい。



あたしには考えられない話。



だから年末の大掃除は菜緒があたしの部屋の大掃除を手伝いに来てくれる。



自分の部屋は常に完璧だから。