それからエリーシャは一週間たっても目覚めなかった。

カイたちはエレン教官の古い知り合いの治療の心得のある魔女グロリアにエリーシャを看てもらう。
その結果、エリーシャには不思議な力で結ばれた姉妹か親がどこかいるらしい。

それがどこかまではわからないとのことだった。

幸いエリーシャは魔力を使いすぎただけなので、しばらくしたら目覚めるだろうということだ。


3日後、エリーシャは目覚める。

そばには丸い青い動物の通称、若が枕元にいるだけだった。

エリーシャ!君には不思議な力があるんだ。そして、きっと姉妹がいるね。たぶんその子もエリーシャというんじゃないかな?君が自分自身で探し出さなければきっと見つからない運命だと思うよ。

もう一人のエリーシャ。運命。

エリーシャはとても戸惑ってしまった。
若は子守歌を歌い出す。
これでもうお休み。明日は夜明け前に出かけるから。

若の歌う子守歌にはきっと魔法がかかっているんだわ。

エリーシャは素直に目を閉じて眠りにおちた。