２人のエリーシャ

「クマタカー、お腹すいた！」

いつまにか8歳くらいの短い黒髪の女の子がクマタカめがけてふわふわ飛んで来て胸に飛べ込んだ。

「リーナ！家で待ってろっていただろう？リーナの好きな野ウサギのスープ作ってやらないぞ」

「やだやだ！リーナ、いい子にしてたもん。でも、お腹すいちゃって……」

グー

カイとエリーシャのお腹がなった。

「くすっ！お兄ちゃんたち。晩ご飯ご一緒しませんか？」

リーナと呼ばれた女の子がカイとエリーシャの前に来て両手を伸ばす。

「では、ご一緒になるかな？あっ、野ウサギはあるからスープにどうぞ！」

二人はリーナの手をつかんだ。