「色々って何？」
「その……キスは、してたり」
歯切れ悪くも告げた私に、かりんは興奮したように言葉にする。
「待って待って、気持ちはあるの？」
「お互いにないと思う」
「何で曖昧なの？」
「聞いた事ないし、私も最初は何とも思ってなかったから」
「……今は、違うんだ？」
かりんはもう、理解したらしい。
私の悩みを。
「……違う、みたい」
「好きなの？」
「わかんないの」
ハッキリと好きだって自覚したわけじゃない。
だけど、蓮が傍にいなくなってから寂しくて、苦しくて。
それが右京の事が忘れられないからじゃないのは気付いてる。
胸が締めつられる時に頭と心にいるのは、右京じゃなくて……
蓮だから。
