右京が「ごめん」とだけ私に言う。 「ごめんより、ありがとうが良かったな」 ごめんなんて私との関係が間違いだったって聞こえるじゃん。 心の中で勝手に思って泣きそうになると、右京は頷いて。 「なずな、ありがとう。傍にいてくれて感謝してる」 「うん……お幸せにね」 偽りの笑みと共に伝えると、右京はまたありがとうと言って…… 本当に、私の恋は終わりを迎えたのだった。