問われる前に、逃げるの。 臆病な私。 右京がいつものように送るよと言ってくれたけど、今日は断った。 一緒にいたいけど、臆病な心が勝ったからだ。 玄関で見送られて、私は笑顔で手を振って家路につく。 すると、いつもの感覚に襲われた。 彼に触れられた日は必ず、別れたあとになんだか泣きたくなるのだ。 寂しい。 嬉しい。 悲しい。 愛しい。