蓮の言葉で、思い出した。

野宮さんから赤ちゃんの話を聞く前、蓮に本当の想いを打ち明けた時の気持ちを。

確かにあった、決心を。


恐れて守りに入るんじゃくて、私たちが共にいる為に、向き合う事を。


私は、ギュッと拳をつくって。


「……蓮」


彼の名を口にすると、誓うように言葉を紡ぐ。


「もう、迷わないよ」


迷子になんかならない。

蓮が隣りにいてくれるなら、何があっても


強く、強く



前を向こう。