桃原との交際がスタートしてから二週間が過ぎた。

今日も何事もなく平凡な学校生活が終わって。

私は帰りのＨＲが終わるとすぐに帰宅し、現在自室でゴロゴロしている最中だ。


……本当に、あれからパタリと嫌がらせはなくなった。

代わりに最近、野宮さんが蓮と並んで歩く姿を見る事があって……


よりを戻したのかな……なんて考えて、ズキンと胸が痛むのを感じていた。


……やめよう。

もう蓮の事は考えちゃダメだ。

私は今、桃原と付き合ってるんだから。


……でも、どうしても蓮と比較してしまう私がいる。

いけない事だとわかってても、してしまうんだ。


桃原との交際は蓮とはペースが違う。

蓮はどちらかといえば緩やかに寄り添い歩くイメージだったけど、桃原との交際は……


そこまで考えた時だった。

まるで私の思考を読んでいたんじゃないかと思うタイミングで桃原が私の携帯を震わせた。