「ごめん。でもホラ、蓮は試合が近いから負担になりたくなかったんだ」

「イタ電の相談くらいでプレイに影響は出ない」


まあ……確かにそうだろうなぁ。


ただのイタ電なら。


でも、真実はそうじゃない。

確実に誰かの悪意が私にあるイタ電だったから。


「ごめんね。また同じ事があったら相談する」

「そうしてくれ。……で?」

「え?」


よくわからな問い掛け。
私は、自分の横で私と同じように寝転がりながらバスケ雑誌を読んでいる蓮にマジマジとした視線をやった。

蓮の瞳はいつもの柔らかいものに戻っている。

特別な相手だからこそ見せてくれるであろう、その瞳。