「片桐!」

「桃原……どうしたの?」


桃原は難しい顔をしながら手にしていた一枚の紙を私に見せた。


「これ、お前だろ」


何の事かと紙に書かれた文字を見てみれば、そこには私の名前と携帯番号。

そして、矢印が書いてあり、その方向の示す先……紙の裏を見てみれば……


「うそっ……」


私の写真が貼ってあった。

例の募集に関する言葉とともに。


「こ、これ……どこに……」

「俺のダチがゲーセンに貼ってあったの見つけたんだって。片桐の事知ってたダチだったから剥がして俺に教えてくれたんだよ」


これが、原因だったんだ。

これのせいで私の携帯電話に知らない人から……


「誰がこんなことしたのっ?」

「さぁな。でも、文字が女じゃね?」


桃原に言われて良く見れば,確かに字が女の子っぽい。

丸っぽいというか、やや可愛らしさを漂わせたような文字。