「ごめんね、急に寄って」


かりんの部屋で私が謝ると、かりんはニコニコと楽しそうに笑った。


「全然! むしろ嬉しいよ。なんか久しぶりじゃない? 2人でこうして会うの」

「そうだね」


私たちにはそれぞれ彼氏がいる。

当然、今まで2人で遊んでいた時間を彼氏と過ごすようになっているから、必然と私とかりんが一緒に遊ぶ時間は見事に減っていた。

学校では一緒にいる事もあるけど、こうして会うのは本当に久しぶりな気がする。

かりんは自室のかわいらしいテーブルに最近買ったというアップルティーを置いてくれた。

2人で適当にテーブルを囲むと、かりんが口角を上げたまま問い掛ける。


「で、話って何?」

「うん。実はね……」


私は青木君と会った事、聞いた話を全て正直にかりんに話した。

最初は驚いていた様子を見せていたけど、青木君の気持ちを私の口から聞く間かりんは、落ち着いて耳を傾けてくれていた。