猫と過ごした一週間

「猫のショータと夢で会ったショータくんは同一人物だったんだね?」

『そう。最初は夢の中でしか人間になれなかったんだ。
夢で実体化して、ちーちゃんを抱きしめて。
そのうち、夢じゃなくても実体化出来るようになったんだ!!
だから夜だけ待ち受けの俺も人間になってたんだけど・・・。
結局ちーちゃんに見つかる事なく終わっちゃったね』

!!!

待ち受けがショータくんになってたの??

それは見てみたかったかも・・・。



『でも、これからはずっと一緒だよ』


甘い声で囁かれて。




『これからは俺だけの…“雨宮ちひろ”になって下さい!』



「はい…」




一人と一匹じゃない
二人で始める未来。




『もっと広い部屋に引っ越そう!
それに、もっと大きなベッド!』



「お願いっ、ちょっと休ませてっ!!」



『却下!』



「鬼っ!」



彼となら楽しい時間が過ごせるのは分かってる。
だって一週間、一緒に暮らして楽しかったから。




大好きだよ、ショータ。





「完」