やっと涙が止まったのは朝方4時を少し過ぎた頃だった。



窓から見える薄らと色づいた空はまるで今日一日の始まりを表しているように見えた。



結局一睡もできなくて、沢山泣いたからか身体の疲労だけはピークをむかえていた。



部屋を見渡すと何にも変わっていない。ずっと座ってたからおしりが痛い。



何も変わってない部屋を見てると、昨日のことが夢だったんじゃないかと思える。



このままここにいても仕方ない。残念なことに今日は金曜日だ。


会社に行かなくちゃ。



そう思って、足に力を入れて立とうとしても、上手く力が入らなくてなかなか立ち上がれない。



しっかりしなきゃ。もういい大人なんだから。


こんなことでいちいちうろたえてるなんてみっともない。


前に手をついて、重たい腰を無理やり起こした。



そして憂鬱な思いでシャワーに向かった。


勢いよく流れ出したシャワーを頭から浴びながら、昨日のことも全てこの水と一緒に流せてしまえばいいのに。


そうすればこの胸の痛みも苦しさも全て流れて消えてしまうのに。