愛してるよ、何よりも


「君が美桜ちゃん?」


「あ、はい」


私は夢子から麗斗の隣に座る男性に目を移す。


確か、さっき麗斗が同僚とか言ってたな…。


ワックスで丁寧に整えられた黒髪に、奥二重の目。座ってるから定かではないけど、背丈は少し高めで細身。


この間の合コンではいなかったタイプだ。


真面目そうな好青年という印象を受けた。


「初めまして、隆也(たかや)です。歳は麗斗と同じ。美桜ちゃんはいくつ?」


「初めまして…美桜です…。歳は今年で25になりました」


「へぇー、若いねー」


「いえ…」


「俺らなんてもう27だよ。本当、あっという間だよなー」


奥二重の目を細めて、隆也さんは優しい笑みを浮かべた。


「10代終わると、時が経つのって早いですよね…」


「そう!そうなんだよー。つい最近まで大学生だった気分だよ!」


「あはは」


「美桜ちゃんに笑われたー」


「いや、だって…」


この間まで大学生だったなんて…面白すぎる。


私は色々なことがあったせいか、人付き合いに臆病な方だと思う。だから、少し話した印象で相手のことを勝手に自己判断して決めつけてしまうことが多い。


でも、そんな私でさえ隆也さんはとても話しやすくて面白い人だと思った。