Strong in the wind!

「そんな事ないよ。紗凪ちゃんは元が良いんだけどね」


微笑む紫野さんに、私も余裕で微笑みを返した。


「紫野さんには叶いませんよー」

「おい料理ぐらい運べよ痴女。時間無くなるぞ」


紫野さんと充さんはもう料理を運んで、テーブルに着いていた。


私のご飯!



「紗凪ちゃんのも持ってきたよ。こっちで一緒に」


ね、と首を傾げる紫野さんには苦笑いだ。


私が迂闊な事を喋らないように、見張っていたいんだろうけど。

余計な事は絶対に喋りませんよ、紫野さん。保証します。



「……痴女…」


堪えたような笑いは、私の後ろから聞こえてきた。

「充さん、コイツ痴女なんですか?」


失礼な質問は赤間君のものだ。