Strong in the wind!

そうこうしているうちに、他の寮生さん達も集まりだして。


チャラ男は夜のバイトに行かなきゃいけないとかで、いつにもましてガツガツ食べてるし、遥斗さんも家庭教師のバイトが入ったとかで、慌ただしく食べて食堂を出ていったし。


入れ違いに入ってきた宏樹さんは、明日の待ち合わせ場所を私に教えてくれた。


寮から歩いて15分程の場所にある、ボーリングとカラオケが併設されてるアミューズメント施設に集合、との事だった。



えー。私、ボーリング得意じゃないんだけどなぁ。


でも、宏樹さんならガンガンストライクを出してそう。しかもスピードもハンパなさげだよね。



「……今度は何不安そうな顔してんの、紗凪ちゃん?」


面白い遊具をみつけたように、紫野さんがにやにやと笑いながら私に聞いてきた。



「んー。あんまりボーリングって得意じゃないなー…と。宏樹さんは凄そうですけど」

「馬っ鹿、お前、宏樹さんと自分をスポーツで比べるとか1000年早ぇよ。あの人の筋肉舐めてんじゃねーよ」


1000年って充さん……。


それまだ平安時代。枕草子とか源氏物語が書かれたぐらいの。


私、その時代のレベルですか!?