Strong in the wind!

厨房の中には、賄いのおばちゃん達に混じって、充さんが何やら料理を作っている。



はあ……。あそこだけ別世界だよ、充さんがいるあそこにだけ白い羽が飛んでるよ。

っていうぐらい、調理する充さんは絵になっていた。




三ツ星のカリスマイケメンシェフなんか目じゃないね!


それを見守る紫野さんが、愁いを含んだ目で充さんを見つめているんですよ!



間近でこんなご褒美みたいな光景を見せられた私は、すっかりいつもの調子を取り戻せたようだ。



やっぱガチホモは世界を救うんだよこれ、何か問題ありますか?


腐女子の萌え補給なんだよ、イケメンなリアルホモは。




充さんと紫野さんの放つ耽美な世界を堪能しながら、はうう…と妄想に浸っていると、調理し終えたらしい充さんが私に気づいた。



「復活したのか、痴女。目がイってんぞ。丁度良かった、試作の野菜料理作ったから、食ってお前の感想聞かせろ。但し『旨い』以外でな」


みっ…充さんの手料理!! それ私が食べても良いんですか?いやむしろ、紫野さんに食べさせてあげて下さいよ!


私はお二人の空気を堪能させて頂きたいだけですから!