いかにも、な雰囲気のお化け屋敷。

いかにも、な……。


遠くからひゅー……という音が聞こえる。


時間が遅かったからか、ほかにお客さんがいなくて
私と翔太だけ。


しれっとした表情の翔太に……
翔太の服をしっかりと握っている私……。



「……なに。 怖いの?」



「べ、別に怖くないし」



そんな翔太からの質問に強がる私。



「じゃあ離すぞ?」



翔太が私の腕を振り払おうとして……


「ま、待って待ってっ!」


それに必死にしがみつく。


「くくっ……」


その反応を楽しんでる翔太。

く……悔しいけど……
今はあまり反抗できない……!