(嫌だ、なぜ悲しくなるの…… どうして私、司の幸せ、願えないの…) 熱くなった目頭から、一粒の涙が こぼれ落ちるのを真彩は止められなかった。 「ママはお馬鹿さんだね…… 大切なパパがいるのに…」 ベビーラックに揺られて、ご機嫌の理亜に話しかけながら、再び司に惹かれていく自分にようやく気が付いた。