それが恋なんだと理解したのは 心ちゃんが悲しんでいる時 俺まで悲しくなったから。 その恋が加速したのは 『心ちゃんには他にいるでしょ? ほら、渉だっているじゃないっ、あいつなら顔もいいし 性格だって悪くないでしょ?』 偶然入ろうとした病室から 『彩花ちゃん、そんな風に言ったら佐野くんに失礼だよ 佐野くんは素敵な人だよ、アイツでもいいなんて言っちゃダメ』 こんな言葉が聞こえてきたから。 その恋が無理だと分かっていても 消せなかったのは いつまでも彼女が悲しい顔をするからだ。